三味線と篠笛で聴く朗読
「川端康成の描いた女性」



大阪府茨木市にある川端康成文学館と茨木市文化振興財団の協力のもと、川端康成の短編集「掌の小説」より、文豪が描いた女性たちにスポットを当て、11編の物語を朗読しました。
今回は朗読と三味線で聴く「文豪シリーズ」チームと、篠笛奏者の「感情の笛吹きお茶」さんとのコラボレーション。何度も稽古場に足を運んでいただき、チームとともに作品を分析し、音作りをしてくださいました。笛の音というものは、発せられた瞬間に人の耳をとらえるものですが、ときには背景となり効果音となり、和楽器ならではの柔らかな艶やかさをもってイベント全体を包み込んでくださいました。
「雪国」「古都」「伊豆の踊子」などの清らかで美しい長編作品で知られる川端ですが、「掌の小説」では、また違った一面をのぞかせています。不思議でもあり、時には異様とも思える人物描写に、我々演者も新たな作家のまなざしに触れたような驚きがありました。
朗読と三味線で聴く「文豪シリーズ」チームでは、近代文学独特の言い回しやリズム感に、新感覚の和楽器が加わる。Just nowな「温故知新」をお届けします。
【2023.8/11初演】

